青森駅のプラットホーム

幼い頃から何度も札幌へと津軽海峡を渡ってきました。

青森駅のプラットホームから

青函連絡船の桟橋までは長い長い距離です。

まだ若かった父は、

青森駅に着くやいなやみんなと一緒に走りだしたものです。

ひょろりとした父親の、泳ぐように走る姿が、

運動会で走るやせっぽちの孫に似ていて

息を呑むような気持ちになりました。

夢に見る海は、津軽海峡のことが多いのかもしれません。

父親の走ってゆく先に連絡船があり、

海峡の波のうねりの向こうに

北海道があるのです。