『坊ちゃん』には清(キヨ)

空(から)の巣症候群という言葉が流行ったのは、

もう二十年以上前のことでしょうか。

家を出て行った子どもに取り残されて

力が抜けてしまった親たちのことだと言われたものです。

あの頃、仲間内ではちょっとしたペットブームがありました。

みんなでペットを可愛がったものですけれど、

ペットにも寿命があって。

色々なお別れに追い込まれているうちに、

自分の身体も故障だらけになるし・・・。

可愛がっていた孫の旅立ちを見送る哀しさは、

空の巣症候群再来かと、残念です。

元気を出しましょう。私たちだって、

小説『坊ちゃん』の清、くらいの存在には、

なれると思うけどな。