思い出の白木蓮

 木蓮が咲き始めていると、

帰ってきた夫が言うので、

この花の季節だと気が付きました。

我が家の庭にも大きな木蓮の木があったのです。

亡くなった夫の父親、舅が植えたというのが、

もう五十年以上前だということでした。

二階の窓も包むような大木でしたが、

木に洞が出来て、あら可愛いキノコが並んでいると

思ったら、これがよくなかったということで。

つまりキノコの菌類は木によくはない、

といことのようでした。

いずれにしても、もう寿命でしょう、ということもあり、

大木は嵐に危険だということで、

処分したのでした。

ちょうど春のお彼岸のころには満開になる

木蓮の花でした。

札幌の父が来和して、喜んでカメラにおさめていました。

長男が卒園するとき、先生に持って行きたいと

姑が枝を落としたこともなつかしい。

家族には忘れられない花の木なのです。